IGSの使命:生成AI時代に求められる「見えない学力」を育み、子どもの未来を切り拓く
私たちの使命は、未来を果敢に生きる児童・生徒に必要な資質・能力を正しく測り、育むことです。中でも、ペーパーテストでは測りにくい非認知能力は、いわゆる「見えない学力」。一人ひとりのその力を可視化し、一人ひとりの確かな成長を後押しすることが、私たちの役割だと考えています。
生成AI時代に求められる「未来を形づくる力」とは?
生成AIをはじめとするテクノロジーが急速に進化する時代、社会の変化に柔軟に対応しながら未来を形づくるためには、どのような能力が必要になるのでしょうか?
そのために私たちが向き合っているのが、非認知能力を身に付けるための道筋を示すことです。そのためにはまず、必要となるスキルセットを適切かつ公平に評価し、育成することが重要です。評価を通じて可視化される非認知能力は、児童・生徒の学びや行動を支える基盤であると同時に、近年の教育データからは、学力とも深く結びついていることが見えてきています。
IGSでは、これを実現するアセスメントツール「Ai GROW(アイ・グロー)」「探究力測定(数理探究アセスメント)」を提供し、2026年6月現在、全国630の学校(※)で導入・活用いただいています。
※有償導入実績
なぜアセスメントが必要なのか?
非認知能力とは、自己効力感や協働性、決断力など、ペーパーテストでは測定しにくい、いわゆる「見えない学力」にあたる力です。これに対し認知能力は、情報の理解・処理・分析に関わる、従来型の学力(見える学力)を支える能力です。
文部科学省の学習指導要領が重視する「人間性の涵養(かんよう)」も、非認知能力の一部にあたります。
学習指導要領も当然のことながら、「児童・生徒が将来の社会で成功するために必要な能力を育成すること」を目指しています。これには従来の知識・技能の習得だけでなく、論理的思考力や表現力・判断力・主体性・協働性・多様性などといった多様なコンピテンシーの習得・成長が含まれます。
実際に、令和6年度全国学力・学習状況調査では、「主体的・対話的で深い学び」に取り組んだと考える児童・生徒ほど、各教科の正答率や挑戦心・自己有用感・幸福感等が高い傾向にあることが示されています。学力の育成と非認知能力の育成は別々の取り組みではなく、互いに支え合う関係にあるといえます。
一方、その多くが非認知能力であるコンピテンシーは、アンケートやペーパー・ベースのテストなど、従来の評価方法ではその計測が困難です。結果として、その効果的な育成にも影響が生じてしまいます。
コンピテンシーをその後の成長につながる形で網羅的かつ定量的に評価(アセスメント)することが可能になれば、探究型学習や部活動を含む既存のさまざまな教育活動の 効果とともに、それぞれの学習者がもつ強みや課題を具体的に把握することができ、その後の最適な教育アプローチが可能になります。
認知能力に関するコンピテンシー
→情報の理解・処理・分析、課題解決に関わる資質・能力
認知能力は、児童・生徒がさまざまな情報を理解・分析し、それを適切に活用するための基盤と なる能力です。IGSの「Ai GROW」「探究力測定(数理探究アセスメント)」は、これらの資質・能力とその成長を適切かつ公平に評価することで、自らが課題を設定し、その解決に向けて情報を収集・整理・分 析できる人材の育成に貢献します。
アセスメント:「Ai GROW」「探究力測定(数理探究アセスメント)」「探究Navigator」
教育プログラム:「社会実装シミュレーション型プログラム」
非認知能力に関するコンピテンシー
→感情、態度、対人関係力、価値観、行動の習慣に関わる能力
非認知能力は、主に感情理解や対人関係に関わる資質・能力で、AIには代替が難しい、いわば 「人間らしい能力」。また、「新しい能力」「育成が難しい能力」では決してなく、先生方が児童・生 徒と日々向き合い、尽力される中で培われてきた能力でもあります。「Ai GROW」は、学習指導 要領が重視する「人間性の涵養」に対応し、多様な他者と意見交換・協働しながら課題解決を目 指すために必要な資質・能力を効果的に育むサポートを提供します。また、非認知能力を育まれ る学校・先生方の教育活動の成果の見える化に貢献します。
アセスメント:「Ai GROW」
教育プログラム:「社会実装シミュレーション型プログラム」
「見えない学力」である非認知能力は、学力にどうつながるのか
結論からいえば、非認知能力と学力は無関係ではありません。従来の学力調査や独自の分析データにおいて、非認知能力と学力の間に正の相関が繰り返し確認されています。
非認知能力と学力の関係は、複数の教育データによっても裏付けられています。
埼玉県学力・学習状況調査(令和5年度)の分析では、児童・生徒の学力の伸び(経年変化)と自己効力感の向上との間に正の相関が見られ、あわせて学習方略や他の非認知能力の向上も確認されています。
また、「Ai GROW」を導入する埼玉県戸田市の小中学校を対象とした分析(2020年度戸田市教育研究集録)※でも、学力と非認知能力(論理的思考力、疑う力、課題設定力、表現力など)との間に正の相関が認められており、特に中学校では複数のコンピテンシーが学力との高い相関を示しています。※(8ページ)教育政策シンクタンク/PBLの取組
さらに弊社が2026年2月に行った分析では、大学入学共通テストの得点と非認知能力データを、Ridge回帰・相関分析・決定木分析という3つの異なる統計手法で検証した結果、「自己効力感」「誠実さ」「論理的思考」といった力が、教科の枠を超えて得点と関連する傾向が繰り返し確認されました。
「論理的思考」はもちろんのこと、「自分ならやれる」と思える「自己効力感」や学習習慣の確立学習の積み重ねに直結する「誠実さ」は、義務教育段階で確実に育んでおきたい、学力向上を支える根幹の力だといえます。
▶ 分析の詳細は、コラム「非認知能力は共通テストの得点にどう関わるのか」でご覧いただけます。
IGSのアセスメントの考え方
「Ai GROW」「探究力測定(数理探究アセスメント)」をはじめとするIGSのアセスメントツールは、受検とその振り返りを通して、未来を担う児童・生徒が、必要なスキルを効果的に身に付けられるよう設計。
個々の成長を総合的にサポートするだけでなく、メタ認知の育成や自己成長の促進などにも貢献することを目指しています。
また、学習者の多面的な成長を見取ることが求められる学校・先生方のお取り組みの評価についても客観性を担保し、生徒一人ひとりの特性をより深く理解したうえで 最適な指導が実現できるようご支援したいと願っています。
エビデンス・ベースのアプローチ
IGSのアセスメントツールは、心理学や教育学など複数の専門家による監修の下に開発。
5,600 万件(2024年3月現在)を超える児童・生徒のコンピテンシー評価データの蓄積に加え、サービス提供開始後も最新の研究成果に基づき、評価データの補正に関わるアルゴリズムを調整・検証 を重ね、その有効性を確認しています。
「見える学力」と形容される従来の学力でさえも、50分の定期考査で確認できる成長や習熟度は限定的です。
「見えない学力」といわれる非認知能力、コンピテンシーの成長を測り、信頼性あるデータをその後の教育活動と児童・生徒の成長に生かすのであれば、データ取得の「手軽さ」で はなく、その計測アプローチの「妥当性」と、得られるデータの「信頼性」が重要ではないでしょうか?
完璧な評価データは存在しませんが、そのデータに信頼をもつことができてこそ、教育活動の改善や、大切な児童・生徒の成長につなげるデータとしてはじめて活用できるはずです。
フィードバックを重視
評価は当然のことながら単なるスコアでもなければ、評定のためだけにあるものでもありません。
目の前の児童・生徒に「どのような力が備わっているか」また、「どのような力が不足しているか」 を見取る「診断的評価」や、以降の指導の改善につなげるための「形成的評価」としての側面もあります。
そして、評価において特に重要なのは、アセスメントを通して得られた情報を基に、児童・ 生徒一人ひとりに対してその後の成長を促す具体的なフィードバックを行うこと。
また、児童・生 徒が成長をイメージしながら自身の強みや課題を理解することであると考えます。
IGSでは、最短で、受検日翌日に結果の振り返りが可能になる即時性あるデータを提供しています。
その他、アセスメントの結果を、負担なくその後の指導のさらなる改善と、児童・生徒の成長促進につなげるための、さまざまな機能を提供しています。
世界へと広がる非認知能力の育成支援
非認知能力の育成支援は、教育の質を高めるための重要な要素として、新興国においてもその重要性がますます認識されています。これらの国では、これまでは認知能力の向上が主な焦点となっていましたが、近年では、問題解決力や協調性、自己制御といった非認知能力が、個人の成長や社会的成功に不可欠な要素であるとの理解が深まっています。
「Ai GROW」や「探究力測定(数理探究アセスメント)」は、各国が実施する教育プログラムや政策に対し、その効果検証や研究のプロ セスにおいて妥当性と信頼性の高い計測方法として、現在、インド・カンボジア・コロンビアなどで利用されています。
私たちは、日本だけでなく世界においても、非認知能力の育成を目指した取り組みがより効果的に評価・改善されることを通じ、持続可能な教育の発展に寄与していきたいと活動を広げています。
よくある質問
Q. 学力と非認知能力の関係は?
A. 埼玉県学力・学習状況調査や戸田市の分析など複数のデータにおいて、非認知能力と学力の間に正の相関が確認されています。非認知能力の育成は、学力向上とも結びつく取り組みだといえます。
Q. 見えない学力と非認知能力の違いは何ですか?
A. 「見えない学力」とは、非認知能力を含む、従来のペーパーテストでは測定しにくい資質・能力全般を指す言葉として使われます。非認知能力はその中核をなす要素の一つです。
Q. 学力と非認知能力の違いは何ですか?
A. 学力は主に知識・技能の習得度を指すのに対し、非認知能力は自己効力感や協働性、決断力といった、感情・態度・対人関係に関わる資質・能力を指します。両者は別の能力でありながら、データ上は互いに関連し合っています。

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